写真展「Mind Everest」閉幕に寄せて
- 関健作
- 6月11日
- 読了時間: 3分

写真:ニコンプラザ東京 THE GALLERY 写真展「Mind Everest」は、本日無事に幕を閉じました。
会場に足を運んでくださった皆様、エベレスト登山を応援してくださった皆様、そしてこの展示をともに作り上げてくださったニコンイメージングジャパン様、プリントを担当していただいた写真弘社様、フレーム制作と設営・撤収を担ってくださったフレームマン様、心より感謝申し上げます。
中学時代から使い続けているニコンのカメラ。
山と感動とニコンは、いつも自分の中でセットでした。
そして、いつかそのニコンで、展示を開催したいという目標がありました。
今回、それが現実になったこと、そしてやりたいことをすべて形にさせてくれたニコンさん、ありがとうございました。
「エベレストに登る」と決めたあの日から、心は大きく揺れ動きました。
毎日が葛藤と発見に満ち、感情は鮮やかな色を帯びていった。
あの時間を振り返って、心の軌跡をたどり浮かび上がった稜線。
今回の展示では、写真と日記に加えて、その心の稜線をカラフルな糸で空間に描き出しました。
自分の心の中にあった稜線を、写真展会場で眺めていて改めて思ったのは、
本気でやりたいことに向き合った清々しい日々だったということ。
無邪気な子どものように、一つ一つの出来事に一喜一憂しましたし、
成人してからこんなに泣いたことがあっただろうか、というほど涙も流しました。
そのすべてが、カラフルで美しい稜線となって僕の人生に刻まれました。
展示を見てくださった方から、たくさんのお言葉をいただくことができました。
一つ一つの言葉が今後の活動の糧になります。
その中でも一番多かった言葉は「次は、何をするの?」でした。
人はどうしても、次を期待するものです。
もちろん、自分にも登りたい山、やりたいことはたくさんあります。
けれど「やりたい」と「やる」の間には、天と地ほどの差がある。
「やる」となれば当然、何かを犠牲にして突き進む必要があります。
挑戦には代償が伴います。それを身をもって経験しました。
金銭的な負担、家族への精神的な負担、そして凍傷になってしまった足などなど。決して、何度も気軽にできることではありません。
正直、今の自分にはまだ次の挑戦を始める準備が整っていません。
それでも僕が自分らしい人生という稜線を描き続けるには、挑戦と冒険が必要だと強く思っています。
だからこれからも、自分の知らない世界を知るための、一歩を続けます。
これからどんな稜線を描けるのか楽しみです。
今後とも、写真家・関健作をどうぞよろしくお願いします。

写真:ニコンプラザ大阪 THE GALLERY
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