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カラコルム、その2

  • 8月13日
  • 読了時間: 3分

8月24日から、パキスタンのカラコルム山脈にある標高6,172mのIHAKORA PEAKを目指す。

現地のパキスタンの人から「K2を最も美しく見られる山」と聞いてビビッときた。それで登ることを決めた。


世界で2番目に高い山、K2(標高8,611m)。

K2は、なぜK2なのか

エベレスト、カンチェンジュンガ、マナスル、アンナプルナ、ナンガ・パルバット・・・。

世界の高峰には、それらしい名前がついている。

なのにK2。家電の型番みたいである。


実際、その名前の由来はかなり事務的だったそうだ。

19世紀、イギリス領インドで行われていた大規模な測量事業の中で、

イギリス人測量士トーマス・モンゴメリーがカラコルムの高峰を観測した。

まだ現地の名前が分からない山々を、とりあえず記号で区別しのだそうだ。

Kは「カラコルム」のK。そして数字は山の高さの順位ではなく、測量上の番号だった。

つまりK2とは、乱暴に言えば「カラコルムの山、その2」

K2だけではない。最初に番号を振られた山々には、

K1、K2、K3、K4、K5があった。

現在の名前にすると、

K1はマッシャーブルム。

K2はK2。

K3はガッシャーブルムIV。

K4はガッシャーブルムII。

K5はガッシャーブルムI。

多くの山は後になって現地名などが確認されると、K番号ではなく本来の名前で呼ばれるようになった。

ところがK2だけは、広く定着する現地名に置き換わらなかった。

その結果、測量のためにつけた仮の名前が、そのまま世界で最も有名な山の名前の一つになった。


K2の「2」は世界第2位という意味ではなく、測量上の2番。

ところが実際に標高を測ってみたら、地球上で2番目に高い山だった。

面白い偶然である。


パキスタンのカラコルム山岳地帯には、K2をはじめとする世界屈指の高峰と巨大な氷河が密集している。

多くの登山家を惹きつけてやまないエリアだ。

僕が今回向かうIHAKORA PEAKも、そのカラコルム山脈にある。

IHAKORA PEAKについて調べてみると、K2とは対照的に、ネット上に出てくる情報は驚くほど少ない。

標高6,172m。それ以外は、ほとんど分からない。

名前の由来は何なのか。誰が最初にそう呼んだのか。地元の人たちにとってどんな山なのか。 おそらく今現在世界で最もIHAKORA PEAKに興味を示しているのは僕だろう。

現地の人にIHAKORA PEAKについて聞きたいことは山ほどある。


考えてみれば、人間は山を見つけるとすぐに名前を確認する。

標高を測り、順位をつける。初登頂者を記録する。難易度をつける。

そうやって山に意味を与えていく。

でもK2ですら、最初はただの「カラコルム、その2」だった。

そして、その雑な名前が百年以上経って、世界中の登山家が恐れ、憧れる名前になった。


山の価値というのは、名前にあるのか。標高にあるのか。美しさにあるのか。

登った人間が作った物語にあるのか・・・


IHAKORA PEAKは僕にとってどんな意味の山になるんだろうか。

今から楽しみである。



 
 
 

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