Geron

Bhutan 

 

 

ブータンには「ゲロン」という生き方がある。

ゲロンとは、チベット仏教の僧侶のこと。

国がゲロンをサポートしているため、望めば誰もがその道へ進むことができる。

家が貧しいのでゲロンになる者、親の望みを叶えるためにゲロンになる者、自分の意志でその道を選ぶ者、

きっかけは様々だが、ブータンでは、ゲロンになることが徳とされているので、多くの若者が出家する。

 

 

ゲロンには、多くの戒律がある。

結婚をしてはいけない、女性と2人きりになってはいけない、嘘をついてはいけない、酒タバコは飲まない、殺生をしない。

そのほかにも、僧侶が守らなければならない戒律は驚くほどたくさんある。

 

 

俗世を離れ、毎日、一意専心で修業を続けている多くのゲロン。

そんな彼らを、カメラの被写体として、よく撮らせてもらった。

しかし、シャッターを切れば切るほど、自分が小さく、空しく感じられてくる。

ぼくは「良い写真を撮りたい、この人の表情を残したい」という「欲」のためにシャッターを切る。

だが、目の前にいるのは、煩悩を捨て、僧として自分を高めようと修業をしている人たちだ。

彼らを前にすると、自分がいかに俗人であるかを思い知らされることになる。

ゲロンのような人に「なりたい」と考える自分と、「なれない」と叫ぶ自分が心のなかでぶつかっていた。

 

 

ブータンに来て物欲が少なくなったとは言え、ぼくのなかには、まだまだたくさんの欲が渦巻いていた。

「ああしたい、こうしたい、これもしたい、あれもしたい」

 抑えようとすればするほど、欲は次から次へと出てきて止処ない。

それに対する反動だろうか。修業によって欲を断ち、心の平和を手に入れて平和のために祈る、というゲロンの生き方に、強い興味を抱くようになっていった。

 

撮影概要

 

○場所

ブータン Bhutan (2013年8月,2014年8月)

ティンプー、パロ、ウォンディ、

 

○日数

(2013年8月,2014年8月,2015年4月)

 

 

○掲載媒体一覧

なし

 

○使用機材

Nikon D700

Nikon D800

Sigma 24-70mm F2.8 IF EX DG HSM

Sigma 12-24mm F4.5-5.6 II DG HSM

Sigma APO 70-200mm F2.8 EX DG 

Ai AF Nikkor 35mm f/2D 35mmF2.0

Ai af nikkor 24mm f/2.8G

AF-S NIKKOR 50mm f/1.4G

 

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